本格的なチーズと言ったら熟成によるカビを想像する人も多いのではないでしょうか。日本で身近なものは、スーパーに売っているスライスチーズなどのプロセスチーズやサラダやピザなどと一緒にモッツァレラチーズなど、カビの生えていないもの。
カビの生えたチーズにチャレンジしたいけど、どんなチーズかわからない、どう食べたらいいのかわからないという方も。
今回は、白カビの代表格であるカマンベールチーズの特徴とその食べ方について解説します。
目次
1.カマンベールチーズの特徴
2.カマンベールチーズの持つ歴史と文化
3.カマンベールチーズを用いた主な料理
4.まとめ
1.カマンベールチーズの特徴
カマンベールチーズとは、白カビタイプに分類されるチーズです。外はカビの白色をしており、中身はクリーム色をしています。とても柔らかいチーズであり、本来は硬い木箱のようなものに入れることで型くずれをなくすようになっています。
カマンベールチーズには熟成タイプとロングライフタイプの2種類があります。熟成タイプとは本来のカマンベールチーズのことであり、存在する限り熟成が続きます。冷蔵庫にある間も熟成が続くため、味の変化を楽しむことができます。一方でロングライフタイプは、加熱殺菌をしているため、熟成が進行しないようになっています。時間の経過により、風味や柔らかさが変化しないという特徴を持っています。
2.カマンベールチーズの持つ歴史と文化
もともとはフランスの北部ノルマンディ地方にある、オージュ渓谷南のカマンベール村で製法が確立されたようです。ブリー地方出身のマリー・アレルという農婦がはじめに作ったとされており、カマンベール村近郊のヴィムーチェという町には彼女の石像が立っているようです。
カマンベールチーズが広まったのは19世紀のこと。パリとフランス北西部のオージュ地方を結ぶ鉄道が開通した際に、アレル家の人がナポレオン3世にカマンベールチーズを献上したことがきっかけです。それ以来パリのチュエルリー宮にも献上されるようになりました。また鉄道の開通を機に、パリまでの道のりが大幅に短縮され、更に柔らかいチーズの形を保つ木箱が誕生したことで、19世紀の末にはフランス全土に広まったようです。
現在では様々な地方でカマンベールチーズが作られる中で、フランスのノルマンディー地方で伝統的に作られるカマンベールチーズにはAOPという規格が与えられています。これは、その地方の大切な知的財産を守るという意図があり、巨大な資本を持つ他国の量産チーズから守る目的があります。ただし、こちらのAOPというのはただその地方で作ればいいというだけではなく、製法から、熟成期間、搾乳する牛にまで細かい基準をクリアしていないと名乗ることが許されず、品質を保証する規格となっています。
3.カマンベールチーズが用いられた料理
I チーズフォンデュ
カマンベールチーズの有名な食べ方にチーズフォンデュがあります。チーズフォンデュは加熱することでトロトロの液体状になるため、これに野菜やお肉、パンなどをディップすることで美味しく召し上がることができます。自宅のフライパンなどで行うレシピもありますので、ぜひお試しください。
II パスタに和えて
カマンベールチーズはそのトロトロ感に特徴があります。例えばクリーミーなカルボナーラにカマンベールチーズを入れると少しリッチな風味を持ったパスタとしてお召し上がりいただけます。他にもトマトパスタに溶かしたカマンベールチーズを乗せるというレシピもあるようです。
III ココットカマン
カマンベールチーズをカットしたものをココット皿と呼ばれる容器に入れ、それに好きな具材を入れます。オーブンで加熱するだけの簡単な料理です。マカロニやカレーなどを入れればおかずに、フルーツやマシュマロなんかを入れればおつまみやお菓子にも早変わり。簡単に作れて、満足感も得られる一品です。
4.まとめ
カマンベールチーズは様々な料理に応用しやすくカビの生えたチーズの中では比較的食べやすいチーズとなっています。様々な料理を紹介しましたが、もちろんそのまま召し上がることもできるチーズです。ぜひスーパーなどで見かけた際には、手にとってみてください!
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